[成田空港アクセス2010]駐車場に早くも羽田国際化の影響成田空港への交通手段は、夜行バス 京都鉄道やバスの利用が大半だが、依然としてマイカーなどの自動車利用も全体の1割程度を占めている。成田国際空港(NAA)が2009年に発表した資料によれば、日本人出発旅客の空港アクセス手段の割合は、多い順に「空港直行バス」の17.4%、「スカイライナー以外の京成電鉄」の16.1%、「成田エクスプレス」の13.0%となり、「乗用車」は12.9%で4番目に位置している。自動車利用の割合は、鉄道が成田空港に乗り入れる前の数から約半減しているものの、最近は10%台でほぼ横ばい。が、成田空港周辺の駐車場従業員は「それでもクルマで成田に来る人の数は徐々に減ってきている」ともらす。世の中のクルマ離れや原油価格高騰、新型インフルエンザなどが影響 成田空港 駐車場しているとも考えられるが、駐車場利用者減少の直接的原因について同従業員は「羽田の国際化の影響も大きい」と話す。「アシアナ航空などのアジア系航空会社の便が羽田に移ってるでしょ。在日アジア人の利用客の減少が目立つよね」(同従業員)いっぽうで、クルマで成田空港に行くことが多いという東京在住のOLは、そのメリットをこう話す。「都心と成田空港の間だと、クルマに4人以上で乗れば、1人当たりの料金はリムジンバスよりも安くなる。 ウェルカムボード気ままにSAなどに寄り道したりして、友だちの家の近くまで送迎してあげて。周りを気にせず車内でワイワイと話しながら移動できるのもクルマの楽しいところ」しかし、クルマ利用客減少の不安はもう一つある。別の駐車場スタッフは「群馬や茨城など北関東からのクルマ利用客らは、茨城空港開港にともない“成田離れ”がすすむんじゃないか」と話していた。
北関東初の空港となる茨城空港(茨城県小美玉市)の開港(3月11日)まで1か月余り。県は、同空港を利用して県内を訪れる外国人観光客の増加に期待を寄せ、空港側も本県からの利用促進に向けてPRに努めているが、1日1往復の韓国ソウル(仁川)便のみで国内線もないため利便性は悪く、 インプラント 横浜今のところ県内の関心は低調のようだ。県と茨城、群馬両県は今年度、茨城空港と北関東道を活用した誘客を目指して協議会を設立。昨年10月には、定期便が就航する韓国の旅行代理店の担当者を招いて各県の名所や観光地を案内した。茨城空港を使ったツアーを企画してもらうためで、県内では「蔵の町」として人気のある栃木市や、大型アウトレット施設のある佐野市などを紹介した。県観光交流課によると、2008年の県内の外国人宿泊者は約13万6500人で、このうち まつ毛エクステ韓国からの宿泊客は10%にあたる1万4300人。仁川は東アジアのハブ(基幹)空港として世界各国を結ぶ路線が充実しており、同課は「開港を機にあらためて『栃木』を売り込みたい」と話す。
一方、県内からの利用という点では、便数や県内からの公共交通のアクセスの面で茨城空港は劣勢だ。宇都宮市から茨城空港まで車で行く場合、北関東道経由で約1時間。成田空港や羽田空港より近い。しかし、茨城空港利用促進等協議会によると、県内から空港直通の路線バスが運行される予定はなく、自家用車が主要な交通手段になるとみられる。宇都宮市内の旅行代理店によると、県内の多くの空港利用者は新幹線や路線バスなど交通手段が豊富で、便数の多い羽田、成田空港を使う。担当者は「交通手段などを考えると、茨城空港は選択肢にもならないのが現状」といい、「せめて国内線が就航してくれれば」と話す。定期便の仁川線のほか、チャーター便の台湾ツアーを扱う別の
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キャリア採用代理店は「空港自体が県内の人に浸透しておらず、反応は芳しくない」という。同協議会は、空港のパンフレットで1300台の無料駐車場を前面に押し出すとともに、「交通費を節約できる」「渋滞の影響を受けない」など車利用者のメリットを強くアピール。宇都宮市内で行われた県のイベントに出店して空港の知名度アップを狙うなど、成田、羽田空港との差別化に必死だ。
茨城県初の空港となる茨城空港(小美玉市)は、3月11日の開港まであと2カ月に迫った。新滑走路はほぼ完成し、旅客ターミナルビルも仕上げ工事に入っている。しかし、就航が決まった定期便は1日1往復のソウル便のみ。売店の出店もスムーズに進まないなど現状は“視界不良”。不況で路線廃止などの動きが加速し、各地方空港が運営に苦戦する中、国内98番目の空港はどうなる? 博多 居酒屋 茨城空港は、空港のない県側の陳情により、90年代に当時の運輸省などが航空自衛隊百里基地の民間共用化を検討。00年度に事業費が予算化されて事業着手が決まり、既存の自衛隊用の2700メートル滑走路と平行に同じ長さの滑走路を造った。当時の国の需要予測では札幌、大阪、福岡、沖縄の国内4路線で1日20数便が就航し、年間約81万人の利用を想定していた。しかし、2カ月後の開港時の定期路線は、アシアナ航空(韓国)のソウル便1日1往復だけ。搭乗率を75%と想定しても、利用者は年間で7万7000人にとどまる。国内線の定期便就航のめどは立っていない。県の担当者は「国内線の誘致は非常に難しい。経済情勢など逆風ですから」とため息をつく。経営再建中の日本航空は「路線を縮小している中、増やすことはない」と明言。全日空も「前向きな検討もしていない」と冷ややかだ。 パソコン修理 福岡当初の就航数や利用人数から大きく目算がはずれ、県が管理、運営するターミナルビルの運営収支は、年数千万~1億円の赤字になる見通し。赤字は県の一般会計からの繰り入れで穴埋めする予定だ。空港整備費は約220億円で、県の負担は約70億円。国営空港のため、維持管理費は国がまかなう。国交省は「もともと茨城県からの強い要請で造ったもの。路線を増やすよう努力してほしい」とし、一方の県も橋本昌知事が「国営空港を造ってそのまんま放り出している」と語るなど、責任の押し付け合いの様相も見せている。